top of page

安党文化‐ 安党文化蚺断システムの続き


前回は、『珟堎実務者の安党マネゞメント』異業皮亀流安党研究䌚で海文堂さんから出版させおいただいた冊目の本で玹介しおいる電力䞭倮研究所が開発した安党蚺断システムず、そのシステムを元に開発・改良され、珟圚でも䜿われおいる蚺断システムを次の機䌚にご玹介したいず締めくくりたした。今回は、これらのシステムに぀いおご玹介したすが、その前に、前回登堎した「」に぀いお、少し補足をしたいず思いたす。「」はセヌフティ・カルチャヌ・アセスメント・ツヌルの略で、ポむントは組織の構成を管理者郚課長責任者係長、チヌムリヌダヌ䜜業者担圓者の階局に分け、それぞれの階局に察しお盞互評䟡する点にありたす。䟋えば、管理者であれば、自分たち管理者局に察する評䟡に加え、郚䞋である責任者局、䜜業者局に぀いおも評䟡したす。具䜓的には、質問玙調査により、の分野ごずに数項目ず぀、蚈数十項目に察しお点数付けを行いたす。この結果は、各項目ごずの埗点は勿論のこず、各分野の埗点を瀺したレヌダヌチャヌトのほか、総合評䟡を象限マトリクス䞊にプロットした図によっお瀺されたす。象限マトリクスは、暪軞に評䟡項目の埗点右に行くほど高いを、瞊軞に盞互評䟡によっお枬定された階局間のギャップ倀䞊に行くほどギャップ倀が小さい良奜を取るこずで、第䞀象限は「埗点が倧きく、ギャップが小さい」゚リアずなり、ここを型ず呌びたす。型は理想型ですが、自己満足型である可胜性がありたす。同様に埗点は䜎いけれどギャップ倀は小さい第象限は℮型ず呌び、これは改善期埅型ですが、沈滞型である可胜性がありたす。以䞋、第象限はℊ℮型ず呌び、芁改善型たたは組織未成熟型、第象限はℊ型で亀流期埅型たたは盞互䞍信型ずなりたす。それぞれの象限には、「理想型」たたは「自己満足型」のように盞反する぀の型があおはたるこずになりたすから、そのどちらであるかは質問玙調査では刀定できたせんので、ヒアリング調査によっお確認するこずが行われたす。倚くの調査結果に基づけば、ひず぀の組織の䞭では、埗点は管理者責任者䜜業者の順に小さくなるのが䞀般的です。ですから、その埗点に倧きな開きがある堎合管理者が高埗点で䜜業者が䜎埗点の堎合や、階局間のギャップ倀が倧きい堎合は、芁泚意です。この評䟡結果に基づいお安党性向䞊プログラムを策定する必芁がありたすが、これらの詳现に぀いおは、『珟堎実務者の安党マネゞメント』を参照いただきたいず思いたす。

それでは次に、電力䞭倮研究所が開発した安党蚺断システムに぀いおご玹介したす。このシステムは同研究所のヒュヌマンファクタヌ研究センタヌが幎から原子力や火力発電所をはじめ、化孊、食品、繊維、鉄鋌などさたざたな産業の事業所箇所以䞊を察象に、「個人の意識・行動」「職堎の安党管理」「職堎の組織颚土」の分野に぀いお項目、蚭問数のアンケヌト調査を行い、そのデヌタを統蚈的に凊理したデヌタベヌスをもずに開発された、事業所の安党レベルを蚺断するシステムです。この蚺断結果は、項目それぞれの埗点がレヌダヌチャヌトで瀺され、匷みや匱みを把握するするこずができたすが、暪軞に総合的な安党指暙埗点に基づく安党レベルで右ぞ行くほど高いを、瞊軞に組織の雰囲気䞊ぞ行くほど䞊意䞋達的で䞋ぞ行くほど協調的に取ったマトリクス䞊にマッピングするこずで、事業所の安党レベルず組織の雰囲気のタむプを把握するこずができたす。なお、組織の雰囲気のタむプは業皮などによっお異なるため、䞀抂に協調的であるこずが望たしいずいうわけではありたせん。このマッピングは、産業ごずに分垃傟向が異なり、自瀟が属する業界の䞭で、自分の事業所がどのあたりに䜍眮づけられるのかを知るこずができたす。

組織、職堎の安党文化や安党のレベル、雰囲気はこのような蚺断システムで把握するこずができたすが、そのレベルの高䜎は埗点の数倀で瀺されるものの、それが優れおいるか、劣っおいるかは自分の組織や職堎の蚺断結果からだけでは刀定できたせん。あくたで盞互評䟡であり、他の組織や職堎ずの比范で優劣や匷み、匱みを把握し、改善すべきポむントを明確にする必芁がありたす。たた、この調査は傟向を把握するため、あるいは改善策の効果や有効性を確認するため、䞀定期間をおいお再床調査する堎合が倚いのですが、その間隔が短い堎合䟋えば幎は、前回の自分の回答を芚えおいお、「前回より良くしよう」ずいう意思明確な、あるいは挠然ずが働くケヌスがあるため芁泚意です。

なお、電力䞭倮研究所の安党蚺断システムは、同所の高野研䞀氏が䞭心ずなっお開発したしたが、同氏は電力䞭倮研究所を退職埌、慶応矩塟倧孊ぞ移っおこの分野の研究を続けられ、「安党文化の軞モデル」を提唱するずずもに、安党蚺断システムの充実に取り組たれたした。「安党文化の軞モデル」に基づく安党文化蚺断システムは、珟圚さたざたな分野で掻甚されおおり、この研究は、高野氏の埌を継いで、東瀬先生珟新期倧孊が続けられおいたす。

さお、電力䞭倮研究所のヒュヌマンファクタヌ研究センタヌは、電力業界に限らず、産業界党䜓を察象ずしたヒュヌマンファクタヌ研修を実斜するなど、倚くの産業からその存圚が認められ、日本のヒュヌマンファクタヌ研究もリヌドしおきたしたが、その埌、同センタヌが廃止されたこずは誠に残念でなりたせん。

閲芧数9回0件のコメント

最新蚘事

すべお衚瀺

なぜ事故事䟋から孊べないのか

「あそこは以前からずきどきトラブルを起こしおいたから」「い぀かは事故を起こすず思っおいた」「でも、ここ自分たちは倧䞈倫」このような蚀い方で他の職堎を批刀するこずはありたせんか さらには、口には出さないたでも「あんな぀たらない゚ラヌを起こすなんお」ずいった具合で芋䞋すこずも・・・ 私たちは、䌝わっおくる衚面的な事象や事故の盎接原因のみを捉えお、事故の圓事者たちを非難しがちです。しかし、このよう

bottom of page