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『スマート物流EXPO』における上西一美さんの講演

10月30日にポートメッセなごやで標記のEXPOが開催され、ドラレコ事故防止で有名なディ・クリエイトの上西一美さんが『人材流出を防ぐカギは〝事故ゼロ職場〝』と題して講演されました。

上西さんの講演は、以前に安全運転管理者講習で聴講したことがあり、このブログでもご紹介させていただきましたが、ドラレコ動画を多用してテンポよく話されるので、どんどん引き込まれていってしまいます。

今回の講演では、「研修・指導の目的は理解させることではない(理解させても安全運転にはつながらない)。研修・指導の目的は行動させることだ」「行動させるためには説明ではなく納得させることが必要で、そのためには他人ごとではなく、自分ごととすることが重要だ」「自分ごととするための手段として疑似体験は効果的である」というお話しをされ、リアルを捉えたドラレコ動画の有効性を示されました。

アニメーションを用いたKY訓練動画がよく用いられますが、アニメーションの場合はリアル感がなく「そんなことは起きない」という考えを持ってしまうそうです。

また、上西さんは「ドラレコ×数値化×習慣化」という方程式も示されました。

数値化については、「しっかり確認しましょう」「きっちり止まりましょう」「十分な車間距離を確保しましょう」などの抽象的な指導では効果がなく、数値で示すことが必要だと指摘されています。たとえば、車間距離については、空走距離や制動距離というものがあって、車はスグに止まらないから車間距離が必要という説明がよくありますが、ここで抜けているのは「わき見」なんだそうです。「わき見運転は絶対するな」と言われても、現実にはわき見をゼロにすることはできません。車間距離を確保する目的は、1つは想定外に備えること、2つ目は死角をつくらないことだそうですが、想定外が起きると人間はどうしてもそちらを見てしまいます。だから、適正な車間距離は「3秒」とされますが、わき見を考慮するとさらに2秒は必要だといいます。

つぎに、上記の方程式「ドラレコ×数値化×習慣化」の習慣化については、交通事故防止の前提は「リスクのある運転習慣を変えること」であるとし、一度や二度の研修や指導で習慣を変えることはできず、継続がすべてだと話されました。

そして、この方程式は掛け算になっていますから、どれか1つでもゼロだと、効果もゼロになってしまうことを示していると言います。


ところで、近年のドラレコでは、記録された動画の中から、危険な状況だけではなく、思いやり運転などの模範的な状況もAIが自動で抽出してくれるそうです。これまではドラレコ記録からそれらの状況を抽出するのに大変な苦労がありましたが、最近ではAIが代わってくれるそうです。このような分野でのAI活用は期待したいですね。


ちなみに、上西一美さんの講演では、資料の事前配布はされず、講演後に名刺交換した方に資料や講演で使用したドラレコ映像の一部を無料で送るというスタイルがとられています。

ディ・クリエイトはさまざまな講習や有料動画の配信を行っていますので、このスタイルは同社のビジネス戦略なのかもしれませんが、講師とのつながりを持ちやすくする良い手法だと思います。

講演会によっては講演終了とともに講師が控室へ戻ってしまい、名刺交換ができないケースも多くありますが、講師が残って名刺交換できるケースでも、名刺を持って挨拶に行くのには少しハードルがあったりします。しかし、名刺交換した方に資料を送りますと言われればそのハードルもなくなって、講師とつながる機会を持つことができます。

 
 
 

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