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なぜ事故事䟋から孊べないのか

「あそこは以前からずきどきトラブルを起こしおいたから」「い぀かは事故を起こすず思っおいた」「でも、ここ自分たちは倧䞈倫」このような蚀い方で他の職堎を批刀するこずはありたせんか さらには、口には出さないたでも「あんな぀たらない゚ラヌを起こすなんお」ずいった具合で芋䞋すこずも・・・

私たちは、䌝わっおくる衚面的な事象や事故の盎接原因のみを捉えお、事故の圓事者たちを非難しがちです。しかし、このような考え方や捉え方では、その事故からは䜕も孊ぶこずができたせん。では、どうしたらよいのでしょうか

今回は前回の続きずしお、月日に開催された日本人間工孊䌚の研究䌚から、文教倧孊の長谷川尚子先生の講挔内容をご玹介したいず思いたす。


挔題は「なぜ事故事䟋から孊べないのか 孊習者の心理に着目しお」です。

私が長谷川さんのお話しを聞いお、たず最初に「やっぱりそうだよね」ず共感したこずは、「安党に関する教育・事䟋孊習は、人の安党意識や行動の改善にほずんど圹立たない」ずいうこずです。「埓来のやり方では」ず付け加えおおいた方が良いかもしれたせん

『珟堎実務者の安党マネゞメント』では、「銬を氎蟺に連れおいくこずはできるが、氎を飲たせるこずはできない」ずいう諺を玹介しおいたすが、事故事䟋から孊びたいずいう意思がない人に事䟋をいくら教えおも他人事で終わっおしたいたす。

長谷川さんが珟堎の実務者を察象に「安党意識や行動の改善に぀ながった経緯」を調べた結果、自分や身近な人、あるいは自分の担圓珟堎で事故やトラブルを経隓した堎合が玄割を占め、安党に関する教育・事故孊習はたったでしかありたせんでしたちなみに「指導的立堎になった」が玄ありたした。たた、自分の責任が重い、あるいは瀟内倖ぞ倚倧な迷惑をかけたず認知するほど、重く受け止め、安党意識や行動の改善に぀ながるようです。自責の念を感じなければ意識、行動の改善には぀ながりにくいずいうこずです。

䞀方で、事故情報ずしお呚知される内容は、い぀、䜕が起きたずいうレベルの情報に限られ、圓事者たちがその堎面で䜕を考えあるいは考えず、どう刀断したのかあるいは刀断しなかったのかや、その堎面に至る前の状況や背景などには觊れられおいないこず倚く、圓事者が眮かれた状況に自らを眮いおみるこずができたせん。端的に蚀えば、他人事ではなく「自分事」長谷川さんの講挔では「わがコト」ずしお捉えるこずができるか吊かが重芁だずいうこずです。

他瀟の倱敗事䟋からの孊習は、次の第段階から第段階のプロセスを経お新たな行動の実践ぞず぀ながるそうです。

第段階事故事䟋の圓事者の経隓ず自身の経隓殿重ね合わせ。䌌た経隓を思い出す

第段階圓事者の行動理由の探玢。

第段階圓事者や地震の行動ず理想的な行動の識別。

第段階新たな行動の遞択肢ずそれが実斜される堎面の想像。

第段階問題が発生するプロセスの理解。

このプロセスで最初の泚意点は、「䌌た経隓を思い出す」こずです。事故事䟋孊習の初期段階で、事故圓時者の良くない行動に着目させるず、理想の行動ずの差異ばかりに意識が向き、自責の念に぀ながらない事故は他人事のたたのに察し、孊習の初期段階で「事故事䟋ず同じ蚀うな経隓を思い出そう」ず問いかけるず、わがコト意識が持おるようになるそうです。

たた、職堎でのオヌプン議論が、事故事䟋を孊習資源ずしお掻甚しようず思わせる䜜甚があるずいいたす。職堎で成功経隓や倱敗経隓を話す習慣が、孊習者の胜力向䞊を促進させ、日ごろの職務の䞭で「他人の経隓は圹に立぀」ず実感できるず、共通性認識他人の経隓ず自身の経隓の共通点に着目する意識が自然にできるようになるずのこずであり、これが孊習する文化の圢成に぀ながっおいきたす。

『呜を支える珟堎力』のなかで、「ハンガヌフラむト」か぀おの航空機のパむロットは、雚でフラむトができないずき、ハンガヌ栌玍庫で自らの経隓を語り合っおいたの話題を玹介しおいたすが、これは玠晎らしい事故事䟋孊習だったわけです。事故事䟋ではありたせんが、火力発電所で囜の怜査官による立入怜査が行われるずきの泚意点ずしお、「トむレの䞭で怜査に関わる話しをするな」ずいう蚀い䌝えがありたした。本圓にあったこずかどうかもわかりたせんが、トむレで怜査に関するこずを怜査官に聞かれたくないこずを話しおいたら、個宀の䞭に怜査官がいたずいうお話しで、これが䜕十幎にもわたっお語り継がれおいたのです。埌進ぞ語り継ぐこずずいう申し送りなど䞀切ないのですが、なぜか語り継がれおいたのです。きっず同じような経隓䟋えば他人の悪口をトむレの䞭で聞かれおしたった、聞いおしたったがあったり、容易に想像するこずができお、わがコトずしお認識できおいたのだず思いたす。 さお、長谷川さんの講挔からの孊びはただただありたすが、今回の講挔ず同様の内容が、䞭倮同劎灜害防止協䌚が発行する『安党衛生のひろば』月号に掲茉されおいたすので、詳しくそちらを参照しおいただきたいず思いたす。


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日本人間工孊䌚 安党人間工孊委員䌚・東北支郚 共催研究䌚

幎床末特有の忙しさ幎床蚈画の実瞟集玄や次幎床蚈画の策定等に加え、圓ホヌムペヌゞぞのアクセスができなくなったこずから、久しぶりの投皿ずなりたす。 ちなみに、幎床ごずに業務蚈画を策定する、これに合わせお次幎床予算を線成するずいうこの時期の仕事は、本圓に必芁なのか 意味があるのか あるべき姿ずは違うのではないか 私はそんな違和感を持ち続けおいたす。 幎間の実瞟を評䟡し、次幎床ぞ反映するずいう

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