今回は1月11日の投稿で簡単に触れた表題のYouTubeチャンネルをご紹介したいと思います。このチャンネルは、私の会社でも活用させていただいています。
上西一美氏(株式会社ディ・クリエイト代表)は、関西学院大学法学部法律学科を卒業後、タクシー会社に入社し、27歳で神戸市内のタクシー会社社長を務められ、多くの乗務員の採用、育成に携われました。交通事故前年比70%削減という経験を活かし、35歳の時、有限会社ディ・クリエイトを設立し、ドライブレコーダー(ドラレコ)の映像を使った事故防止メソッドを確立されました。現在は、一般社団法人 日本事故防止推進機構の理事長を務められるほか、愛知県警察交通安全サポーター、千葉県トラック協会交通対策アドバイザーなどもされており、全国でコンサルティングを展開し、年間400件以上の研修を行われています。
『上西一美のドラレコ交通事故防止』は同氏が開設しているYouTubeチャンネルで、事故の瞬間を捉えた数多くのドラレコ映像が紹介されています。それらの映像を見るだけで、事故を疑似体験できることは勿論のこと、その事故がなぜ起きたのか、道路交通法のどの規定を守らなかったのか、また、そのような事故を防ぐために道路交通法は具体的にどのように規定しているのかといったことをわかりやすく解説してくれています。 ディ・クリエイトが有料で提供するサービスもありますが、この無料のYouTubeチャンネルも大いに役立ちます。
私たちは運転に慣れてくると、知らず知らずいくつかの交通違反を起こしています。例えば「ショートカット右折」(交差点の中心の直近を通らない)は多くの人が行っている右折の仕方です。道路交通法第34条第2項では、「右折するときは、あらかじめその前からできる限り道路の中央に寄り、かつ、交差点の中心の直近の内側を徐行しなければならない」とされています。しかし、多くの実態は、あらかじめ道路の中央に寄らない、交差点の中心の直近の内側を通らない、徐行しないという違反があり、さらにはあらかじめ道路の中央に寄らないことで別の規定にも違反しています。右折だけでも、3つ以上の違反をしている人が多いのです。 では、なぜ交差点の中心の直近の内側を通らなければならないのでしょう。その理由の1つは、死角をできる限り減らすためです。フロントガラスと運転席のサイドガラスの間にはピラー(柱)がありますが、ショートカット右折をすると運転席から見た死角が大きくなるのです。このため、横断歩道を渡る人(運転席から見て右から左へ)と自車の動きがコリジョンコースになった場合、首を動かしただけでは人の存在に気が付かないことがあるのです。 もう1つの理由は、対向車との衝突リスクの低減です。ショートカット右折の場合、対向車が走る道路を斜めに横断するため、その分衝突リスクが増えてしまします。 このほかにも、片側1車線しかないような狭い交差点では、ショートカット右折をしようとしている車があると道を塞ぎ、その左側を通り抜けて直進または左折することができません。みなさんも「もう少し前へ出てくれないかなー」とイライラしたことはありませんか? このような運転が渋滞を招き、ガソリンの消費とCO2の発生を増やしてしまいます。エコドライブになっていないということです。 上記の右折は一例ですが、このYouTubeチャンネルでは新たな動画とその解説が随時行われますので、是非参考にしていただきたいと思います。勿論、こんな事故が本当に起きるんだ!ということを知るだけでも、みなさんの防衛運転につながると思います。
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