福地いろどりむら100年の森づくり(作家・池井戸潤さんの森を100年先へ)
- 代表 榎本敬二

- 8月8日
- 読了時間: 3分

投稿を長らくサボってしまいました。その理由の1つがこれに注力していたから。(責任転嫁はダメですね) 「福地そばの会」「福地いろどりむら」については、以前にご紹介していますが、私の山荘がある八百津町・福地地区の一番奥の山の中に「福地いろどりむら」があります。
「福地そばの会」が運営しており、1日1組限定の贅沢なキャンプ場、幻の蕎麦屋「六彩亭」などがあり、キャンプ場には炭焼き小屋、ピザ窯などもあります。また、「福地そばの会」は、近隣の耕作放棄地(休耕田)を活用して、そば栽培を行っています。
このほど、「福地いろどりむら」(周辺の山林を含み、以下「むら」を称します)で、100年の森づくりが始まりました。「福地そばの会」の中に「100年の森づくり事業部」を設置し、これに地主である佐々木建築さんとKiidakeさん、そして私が勤めるテクノ中部が加わり、共同実施体として取り組むこととなりました。
「むら」周辺の山林(森)は戦後に植えられたスギやヒノキの針葉樹林となっており、これらの木材利用がコスト的に成り立たない状態となっています。これは「むら」だけに限ったことではなく、日本全国で同様の問題を抱えている状況です。
針葉樹は二酸化炭素の固定量は針葉樹よりも優れているものの、さまざまな生物を育む森にはなりません。近年、クマ被害をはじめとする獣害が増えている背景には、森のなかのドングリなど野生動物の食べ物が減っているという問題があります。また、森林には「水源涵養機能」 という重要な役割があり、その土壌が、降水を貯留し、河川へ流れ込む水の 量を平準化して洪水を緩和するとともに、川の流量 を安定化させ、雨水が森 林土壌を通過することにより、水質が浄化されます。これらの機能は一概に針葉樹と広葉樹のどちらが優れているか
は決められませんが、一般的には手入れがされている森林の方が優れており、広葉樹の方が優位にあると考えられています。
一方で、私たち人間は、生物多様性によってもたらされる恩恵によって生存と生活が支えられています。これを生態系サービスと言いますが、たとえば作物は昆虫が媒介する受粉によって実りがもたらされますから、昆虫の減少は私たちの食べ物の減少に直結します。
現在、生物多様性は著しく損失し続けており、危機的な状況になりつつあるとされています。地球上の種の絶滅速度は、過去1000万年平均の少なくとも数十倍、あるいは数百倍の速度で進んでいます。このため、世界的な枠組みによって、生物多様性の保全を図り、2030年には損失から回復へ向かわせるというネイチャーポジティブが宣言されています。
今回は詳述を避けますが、針葉樹の森を広葉樹へ転換していく森づくりは、生物多様性の保全に加え、防災・減災、さらには私たちの生活を豊かにする極めて重要な意味を持つ取り組みであると言えます。 7月2日、「むら」の中にある作家・池井戸潤さんの森で、100年の森づくり事業の開始式が執り行われました。今後、このサイトでも随時進展を報告してまいりたいと思います。
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